研究をするときはあの手この手を尽くすべき

研究

こんばんは、31等星です。

だいぶ前に本記事のタイトルのことを指導教員が言っていたことを最近思い出したので、そのことについて簡単に話してみます。研究をする時でも普通の仕事をする時でも大事なマインドだと思ったので備忘録がてら書いておきます。では早速。


とある学生が、僕の所属していた研究室を見学に訪れたときのこと。彼と指導教員と僕の3人で、研究内容や研究に対する考え方について話していた。その中で、学生が「なぜ理論と実験の両方をやっているんですか?」と指導教員に尋ねた。その答えはシンプルだった。

「研究をするときは、あの手この手を尽くすべきじゃない?」

一般的に、研究者は理論系なら理論、実験系なら実験と、自分の専門分野に特化することが多い。しかし、僕の指導教員はその枠にとらわれず、両方の研究を行っていた。当然、その分仕事量は多くなる。実際、「理論と実験の両方の学会に所属すると雑用が2倍になる」みたいなことも言っていた。

それでも彼は、「何か解きたい問題があるのに、手段を理論か実験かで制限してしまうのはもったいない。問題を解くことが究極の目標だから、問題が解けさえすれば方法は何でも良い」と考えていた。目の前の課題に対して最適な手段を選ぶ。そんな姿勢が、彼の研究哲学だった。

当時の僕は「そーなんだ、なるほど」と思いつつも「理論も実験もこなせるのは〇〇先生(指導教員)が優秀な人だからなのでは…」とどこか他人事のように聞いていた。でも、仕事を始めてから、その話を思い出すことになった。

仕事の本質は「僕らに与えられた課題を期限内に終わらせる完了させること」。大学院生なら、修論や博論の締切までに研究をまとめることに当たる。そのためには(法律や会社のルールに抵触しなければ)どんな手段を使ってもいい。優秀な先輩や友人に頼るのもアリだし、最近ならChatGPTを活用してもいい。場合によっては、お金を払って外部に依頼するのも選択肢になりうる。とにかく「仕事を『完了の状態』に持っていくこと」さえできれば何も問題はない。

大学院時代の僕は、自分の知っている方法で目の前の問題を解くことで精一杯だったから他の手段を考える余裕なんてなかった。けど、会社で働き始めて少し余裕が出てきてから「いかに効率よく仕事を終わらせるか」を考えるようになったとき、ふと指導教員の言葉を思い出した。「問題が解ければ手段は何でも良い」。

もちろん、僕の指導教員が言っていたニュアンスとは少し違う部分もある。研究の場合は、とあるアプローチでは答えに辿り着けないこともある。その一方で、仕事の場合は、どんなアプローチでも答え(完了の状態)に辿り着けることが多い。だから、問題を解決するときは、研究の場合は「あの手この手を尽くすべき」だけど、仕事では「あの手でも良いしこの手でも良い」わけだ。意味合いは多少異なるけど「どんな手段を使ってでも問題を解決する」という姿勢は研究でも仕事でも大事なんだなぁと思った話。


仕事中にふと指導教員の話を思い出したので、まとめてみました。皆さんもぜひ、どんな手段を使ってでも問題を解決するぞ!と思って日々研究してみてください。問題が解けた暁には、その研究内容を僕にも教えてくれると嬉しいです。それではまた次の記事でお会いしましょう。

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