【書評・感想】君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?

書評

どうも、学部生時代にある日突然「若いうちからたくさん本を読まなければいけない」と思ってブックオフ(ブックオフオンライン)で100冊単位で本を爆買いしていた31等星です。

その後ミニマリストになりたいと思って買った本の多くを読んでからor読まずに処分しましたが、一部いつか読みたいと思っていた本が残っていました。

最近その積読の残骸の中から1冊読んだので、本記事にそれをまとめてみます。

今回紹介する本は、『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』です。

この本を一言でまとめるなら「グローバル化する世界を生き抜くには海外での経験が重要と説いた本」です。

以下には個人的に重要だと思ったポイントを3つだけごく簡単にまとめてみます(かなり個人の解釈を加えてまとめたので、本書の構成とは大きく異なります)。

それでは本題。

海外に行く前にしっかり準備する

本書のメインの主張「海外での経験が重要」は耳にタコができるくらいによく聞く話ですが、本書で目新しそうな点は「ちゃんと準備をしてから海外に行け」と言っている点。

準備というのは主に英語・教養・お金。

準備1. 英語

英語に関しては、ちょっと話せる程度ではダメで、ちゃんとビジネスに役立つレベルまで磨かないと行けないと語られていました。

また、学習法に関しても本書で少し紹介されていて「単語を覚える時には語源から覚えると良い」という話があってすごく同意。

準備2. 教養

教養に関しては、世界のいろいろな人と深い話ができるように歴史・哲学・科学など幅広く知っておくべきだと語られていました。実際僕自身も海外の人と話す時は、育ってきた環境が全然違うので話題に困ることがよくあります。

教養をつけるためにはいろんな分野の古典を読むことがオススメで、本書で紹介されていた古典は
・『種の起源(ダーウィン)』
・『孫子の兵法』
・『君主論(マキャベリ)』
・『人生の短さについて』
などです。

僕自身も後ろ2つは全く読んだことがないのでいつか読んで見たいですね。

有名な古典でも意外と読んだことがないものが多いので、どこかで時間を見つけて読んでみたいです。

準備3. お金

お金に関しては、どうにか工面する情熱が大事と書かれていました。

自分で貯金したり、家族・大学・会社に交渉したり、奨学金を借りられる場所を探したり、と「お金がない」と言い訳せずに何とかしろというのが本書の主張です。

日本人力を生かす

日本人の礼儀正しさや空気を読む力は海外でも役立ちますし、日本の文化は世界の人からも人気だからか海外の人から見た日本人は好感度が高いことが多いようです。

確かに研究生活で知り合った外国の人たちの多くは日本文化が好きだったように思えます。特に同世代には漫画・アニメの話がウケることは僕自身実感していて、とりあえず『NARUTO』の話でもして「Shadow clown(影分身の術)」と言っておけば割と盛り上がる印象。

留学の手段

留学の手段として以下の3つが挙げられていました。手段以外にいろいろ書いているのは僕の感想です。

手段1. 大学の学部から入学

本書では、教育の質や人脈の観点からハーバード大学やスタンフォード大学のような一流大学を目指すべきと語られていました。

とは言え、そこを目指すには高校生の時点で海外志向がないといけないので、普通の家庭で育つとその時点で学部から海外大に行く選択肢なんて存在しないように思います。

僕は公立の自称進学校出身ですが、海外の大学に進学した人は1学年300人程度いた中で1人だけでした(噂で聞いただけなので、定かではありませんが)。

どう生きると高校生の時点で海外の大学に行こうって思い立つんでしょうか。

この本は「読んだ人が海外に行きたくなる本」のはずですが、仮に僕が高校生の時に本書を読んでいたとしても「海外の大学に進学しよう!」とは思わなかったと思います。

海外の大学に入るには日本の受験勉強とは異なる勉強が必要で非常に大変なようなので、きっと僕は生まれ変わっても学部で海外大学に進学する選択肢は選べません。
(学部から海外に行こうと思える人って帰国子女だったり親が金持ちだったりで留学ための土壌が整っている人がほとんどじゃない?と勝手に思っています。)

手段2. 大学で編入

すでに大学生になってしまっている人が留学する選択肢として、編入することが紹介されていました。

編入までしなくても、学部の間に半年から1年間程度留学するという選択肢はアリだったと今では頻繁に思います。

実際に僕の知り合いには何人か、学部で半年または1年間留学してその分卒業を遅らせている人がいました。

学部時代の僕は、大学をストレートで卒業しないのは悪いことだという先入観(もしくは周りに置いていかれたくないという気持ち)のようなものがあったため、留学するという選択肢が全くありませんでした。

もし人生2周目があるなら学部生の間に留学すると思います。

手段3. 社会人留学

社会人の留学としては、MBA(Master of Bussiness Administration:経営管理学修士)を取ることや経済学を海外の大学院で学ぶことがオススメされていました。

理由は「潰しが効くから」です。

とは言っても、僕がこれから就職する企業は会社経営に関わるコンサルや金融業じゃないですし、英語力を求めているわけでもないので、わざわざ社会人留学する必要はないように思いました。

まとめと感想

本記事では、

  • 留学前に準備する
    :英語・教養・お金
  • 日本人力を生かす
    :礼儀・空気を読むこと・日本文化
  • 留学の手段
    :学部・編入・社会人留学

の3点を紹介しました。

本記事を読み返してみると本書の内容にはほとんど触れていませんね。気づけば大部分が本書の読書体験を通じて僕が感じたことを綴る記事になっていました。

すでに僕の主張でお腹いっぱいかもしれませんが、以下に追加での感想・意見を綴ります。

本書で言っている「海外に行った方が人生経験を積める」という主張は確かにその通りだと思いますが、日本にいても積める人生経験はたくさんあるのでわざわざ海外に行く必要はない気がします

行きたい人が行く、必要であれば行くくらいで良いのではないでしょうか。

もちろんそう思っているのは、僕が海外で働いた経験がないからなのかもしれませんが。

僕は大学院の研究生活で2週間程度の海外滞在を何度か(トータルで3ヶ月くらい)したことがあるのですが、長期滞在には短期滞在では得られない何かがあるのかもしれません。

また、本書ではチラッと「外国の人はバイリンガルやトリリンガルが当たり前。将来どんどんそういった人たちが日本で働くようになる。そんな人たちと競わないといけないから、ビジネスレベルの英語力は最低限」のように語られていましたが、今後10年くらいは大丈夫な気がします(根拠は全くありませんが)。

完全に僕の直感ですが、海外の人に仕事を取られるよりも先にAIに仕事を取られるんじゃないでしょうか。

もちろん海外で働けるだけの英語力があるのは重要だと思います。

でもそれよりも大事なのは、必要なタイミングで必要なことを学ぶことじゃないでしょうか。

英語に限らず、日々学ぶことを怠らずに生きたいですね。

本書を読んだ上で、社会人になってから僕が留学することは今のところなさそうです。

留学した方が良いと本書で再三語られていますが、とりあえず僕は大学院生活での短期滞在でそこそこ海外生活に満足できました。

もし将来海外に長期滞在するなら、ネットビジネスなどでお金を稼ぎながら物価の安い国でノマド生活をするというのが丸い気がします。

本書のオススメ度は正直高くないけど(点数をつけるなら5点中2点くらい)、とりあえず往年の積読を消化できて良かった。あと、自分の考えを整理するきっかけになった点も。

そんな感じで書評おしまい。

余談
この記事は2週間の海外出張に向かう飛行機で書いて、読み終わった本は空港にて処分しました。

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