どうも、大学院入学後に急に英語の必要性に駆られて困った31等星です。
リーディングやライティングは当初から大きな問題ではありませんでしたが、ゼミや学会で英語を聞いたり話したりするのは苦労していました。
当時は全然英語を喋れず、TOEICのスコアも600点ちょっとだったと思います。
最近は大学院生活で鍛えられてそこそこ英語を喋れるようになりましたし、TOEICも800点を超える点数を取れるようになりました(そこまで高くないけど2年以上前の点数なので許してください、今ならもう少し取れると思いたい…)。
そんな僕は最近、学部4年生や修士1年生の後輩から「どうやって英語を勉強したのか」とよく聞かれます。
このような質問をされるということは、多くの方が英語学習について悩んでいるということなので、本記事に僕なりの英語学習法をまとめてみることにしました。
主にみなさんが苦労するであろうリスニングとスピーキングの勉強法についてです。
もちろん学問に王道はないので日々コツコツ勉強することが何よりも大事ですが、本記事が少しでも学習効率の向上に役立てば幸いです。
前置きはこの辺にして、本題に入っていきます。
まずはリスニングから。
リスニング
発音を体系的に学ぶ
日本人の思う英語の発音と実際の英語話者の発音の間には大きな乖離があるので、その違いを学ぶとリスニング力が向上します。
これから英語の発音体系の学び方について簡単にお話ししていきます。
発音の変化のパターンを知る
まずはリダクション(脱落)やリンキング(連結)と呼ばれる音の変化のパターンを勉強しましょう。
こちらの動画(ニック式英会話)で詳しく解説されているのでぜひご覧ください。めっちゃオススメです。
動画を見るのが面倒な人向けにごく簡単に以下にリダクションとリンキングについて解説しておきます。
リダクション(脱落)
語末の「p, t, k」などが脱落する現象がこれに含まれます。
例えば、英語ネイティブの人が以下のような単語を発音する時には、
- up→ ア(p)
- cat→キャー(t)
- make→メイ(k)
(括弧内は読まない)のように、最後の子音が消えがちです。
リンキング(連結)
子音で終わる単語の後に母音で始まる単語が続くとそれらがくっつく現象です。
例えば
- good idea→グダーイディーア
- look at→ルッカット
みたいに子音と母音がくっつくものです。
国際音声記号(発音記号)を学ぶ
英語を正しく聞き取れるようになるには、英語の正しい音を知らなければなりません。
英語はスペルと読み方が一対一対応していないので、英語の正しい読み方を知るには国際音声記号(発音記号)を学ぶ必要があります。
全ての国際音声記号を覚えるのは少し大変なので、とりあえずは英語で使われる音だけ覚えれば十分だと思います。
その勉強法としてオススメなので以下の2つです。
脱・日本語訛りを読む
日本語訛りをなくすための本ですが、発音を体系的に学ぶのに最適です。
とはいえ、発音記号について何も知らない人がこの本を読むのは大変なので、まずはこの本を解説してくれているYouTubeの動画を見ると良いと思います。
発音系YouTuberのだいじろーさんが以下の動画で解説してくれています。
もっと興味をもったら書籍の方も読んでみるとかもしれません。発音オタクになれます。
音声学の講義を受ける
「言語学」とか「音声学」という名を冠した文系学部生向け授業で発音記号を学べるので、それをそれを受けてみると良いと思います。大学のシラバスを確認してみてください。
僕は博士課程に入ってから、文系学部生の授業に参加して発音記号の勉強をしていました。
(大学って授業を受け放題なのが良いところですよね。この事実に学部生時代に気づきたかったです…)
その時は英語を流暢に話せるようになりたいという高いモチベがあったので、授業がものすごく楽しかったです。授業後も熱心に先生に質問しまくっていたら顔を覚えられました。
もし学部生の授業を受けるチャンスがあればぜひお試しください。個人的にすごくオススメです。
様々な言語の発音体系を知る
研究で英語を使う場合、世界各国の研究者の喋る母語訛りの英語を聞くことになるので、様々な言語を少しずつかじっておくとリスニングの一助になります。
例えば、フランス語の発音では「hを発音しない」というルールがあります(「フランス人はHで声を出さない」みたいなコピペジョークがあるように)。
以前僕がフランス人研究者のプレゼンを聞いた時に、
- host:オスト
- here:イアー
- however:アウエヴァー
みたいに言っていて、最初は何と言っているのかわかりませんでした。
でも「フランス語はhを発音しない」という事実を思い出してから聞いてみると、ものすごくリスニングがしやすくなりました。
「フランス人って本当にhを発音しないんだ!」と思って感動した記憶があります。
他にも、
- ドイツ語母語話者はアクセントが第一音節に来る傾向が強い
- 中国語母語話者は濁音が消える傾向が強い
など、言語によって訛りのパターンが色々あります。
いろいろな言語を勉強することはリスニングの役に立つだけでなく、世界各国の人が話す英語を聞くことが楽しくなるのでオススメです。
英語をとにかく聞く
当たり前ですが、とにかくたくさん英語を聞くことが大事です。
上で話した発音体系を理解してからだと、幾分英語を聞き取りやすくなっていると思います。
何でも良いのでNetflixやYouTubeの動画で英語の動画を見ると良いでしょう。
YouTubeの方は〜の記事でも紹介したので、そちらを参照してください。
Netflixにはたくさんの作品があるのでお好きなものを見れば良いですが、個人的には日本のアニメの英語の吹き替え版がオススメです。
というのも海外ドラマは英語を知らないだけでなく、海外特有の文化を知らないことで理解できない部分があるからです。
日本の作品の場合は「文化を知らなくて理解できない」ということがないのが安心ポイント。
僕は『PSYCHO-PASS サイコパス』や『斉木楠雄のψ難』などの英語バージョンを見ていました。
スピーキング
瞬間英作文
英語スピーキング初心者だった頃、僕はこの『瞬間英作文』を使って練習していました。
内容は、中学レベルの英語で表現できる日本語を素早く英語に訳すのを繰り返すものです。
例えば、「弟は部屋で宿題をしています」を「My brother is doing homework in his room」と訳す感じです。
読めばすぐわかる中学レベルの英語でも自分で話そうとすると意外と難しいもので、かなり良い練習になりました。
この本でなくても、簡単な英文を素早く話せるようにするという内容の本を買って練習すると良いと思います。
僕は使ったことがありませんが『英語のハノン』とかもで良いかもしれません。
独り言
家で一人でいる時に、自分の行動を英語で実況中継するもの英語のスピーキングに役立ちます。
例えば、お風呂に入る時に「I’m going to take a shower」と言ったり、カレーを作っている時に「I’m cooking curry」と言ったりするイメージです。
こうやって話す練習をしていると意外と言えない単語や表現が出てくるので、その都度調べると更に英語が上達するでしょう。
僕は修士課程の間はよくやっていましたが、最近サボっていて英語の腕がなまっている気がするので再開したいところです。
英語日記
こちらはスピーキングではなくライティングになりますが、英語で日記を書くのも良いでしょう。
例えば、「今日は指導教員とミーティングでXXXの論文の構成について話した」と書くとしたら、「I had a meeting with my supervisor to discuss the structure of my paper on XXX」と書きます。
書くスピードで表現できないものは絶対に話すスピードで表現することができないので、英語のライティングの練習することもスピーキングにとって効果的です。
この時もわからない単語や表現があったらその都度調べると良いでしょう。
留学生と話す
やっぱり実践練習は大事なので、周りにいる英語を話す人と実際に英会話をするのが良いです。
僕の場合は周りに留学生が何人かいたので、彼らとお喋りすることで英会話の練習をしていました。
僕が全然英語を喋れなかった頃から研究室の留学生が毎日のように「昨日は何してた?」みたいに話しかけてきたので、当時はとてもキツかったです。
それでも果敢に話しかけてくる留学生に対処するために、毎朝通学中に頭の中で前日にやったことを英語で話す準備をしていました。
当時は「英語で話しかけないでくれ〜」と思っていましたが、話しかけてくれたことが英会話の練習のモチベになったので、今となっては感謝しています。実践練習大事。
周りに英語を喋る人がいないなら、オンライン英会話とかを試してみると良いかもしれません。
番外編:ChatGPTを使う
僕はやったことがありませんが、最近だとChatGPTを使う方法もあるようです。月々3000円くらい払うと、音声認識機能が使えるようになるみたいですね。
無料でやるなら、テキストでChatGPTとやり取りするのもアリだと思います。
ChatGPTに英語で「日常会話をしよう」と言うと付き合ってくれます。
ChatGPTは会話の時にいつも「リアクション+質問」という型で返してくれるので、こちらがどんどん話す(書く)ことができて良い練習になります。
まとめ
というわけで今回は、英語のリスニングとスピーキングの勉強法についてでした。
冒頭でも言ったように結局地道に勉強することが一番の近道ですが、本記事が少しでも英語学習のヒントになれば幸いです。
英語学習はサラッとこなして、研究のために脳のリソースを割けるようにしたいですね。
僕もまだまだですが(英語も研究も)、一緒に頑張りましょう。
それではまた次の記事で。ごきげんよう。
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